個人事業主のよく使う経費項目(勘定科目)一覧・よくある仕訳例

個人事業主の経費科目

経費の勘定科目一覧

個人事業主(自営業)の経費の仕訳でよく使われる勘定科目一覧です。
どんな時にどの経費科目を使えばいいのかが分かります。


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勘定科目 具体的な費用(商品名)
旅費交通費 電車・バス・タクシー・航空券・通勤手当・定期券・回数券・宿泊費・高速道路料金・パーキング(駐車場)費用・空港使用料など。
消耗品費 10万円未満の備品・パソコン関連商品・使用可能な期間が1年未満の物品など。(事務用品に関するものは「事務用品費」の勘定科目を使ってもよい)
事務用品費 事務作業で使用する文房具(ノート、ボールペン、シャーペンなど)、コピー用用紙、電卓などの事務用品。(使う頻度が少ない場合は「消耗品費」にまとめてしまってもよい)
地代家賃 賃貸家賃(自宅の一部を事務所として使っている場合なども)・月極駐車場代など。事務所家賃、倉庫家賃、駐車場賃借料、店舗家賃、車庫、レンタルスペース、トランクルームなど。
賃借料 車両、機械、パソコンなど土地建物以外のものを借りた時にかかる費用。機材レンタル料、レンタカー、家具のレンタル、OA機器、販売スペースなどのレンタル。
水道光熱費 電気代・ガス代・水道代などにかかる費用。電灯、暖房費、冷房費、灯油代、プロパンガス代など。
通信費 インターネット・電話代・郵便料金にかかる費用。電話、切手、メール便、電報、ハガキ、ゆうパック、サーバー利用料、プロバイダー料金、ケーブルテレビ加入料など。
荷造運賃 段ボール・ヒモ・テープ・宅配便代・発泡スチロールなど商品の発送にかかわる費用。段ボール、ひも、エアキャップ、ポリ袋、結束バンド、梱包材料、バイク便、宅急便(商品発送)、 航空便など。
租税公課 法人税、住民税以外の税金にかかる費用や公的な書類の発行にかかる手数料の支払い費用。収入印紙、消費税、事業税、固定資産税、自動車税、車庫証明手数料、印鑑証明書発行手数料など
広告宣伝費 販売促進(販促)を目的に作った商品の費用や広告宣伝費。パンフレット、チラシ、PPC広告、ポスター、見本品、試供品、吊り広告、ホームページ制作、アフィリエイト広告、看板、展示会出品料、協賛金、キャンペーン費用など
新聞図書費 新聞、書籍、雑誌などの費用。業界誌、専門書、図書カード、雑誌、書籍、メルマガ、有料情報サイト、図書カードなど。
接待交際費 事業を円滑に行うために得意先や取引先に対する接待に関する費用。お歳暮、お中元、お土産、食事代、パーティ代、ゴルフ場利用料、開店祝い、出産祝い、お車代など
修繕費 機械や建物、備品などの保守点検、メンテナンス、修理にかかった費用(経費)。壁の塗り替え、冷房修理、机の修理、解体費、畳の入替、屋根修理、パソコンやコピー機の修理など。
外注費 原稿、イラスト、デザインなどの依頼料
車両費 車にかかる費用をまとめた勘定科目。ガソリン代、車検代、オイル交換、車両修理、パンク修理、車両点検(整備)費用など。
取材費 原稿を書くためなどの取材にかかった費用
支払手数料 銀行などの金融機関で振込をしたときの手数料や弁護士、税理士など外部の専門家に対する報酬の支払い。振込手数料、振替手数料、ネットショップ出店費、弁護士相談費用、社労士・会計士・司法書士・税理士への報酬など。
取材費 原稿を書くためなどの取材にかかった費用
車両運搬具 事業につかう車両(普通自動車・軽自動車・トラック・バスなど)や運搬具。有形固定資産の勘定科目で決算には減価償却が必要。
工具器具備品 工場や建築現場で使う工具類や事務所で使う器具備品(応接セット・パソコン・クーラー・キャビネットなど高額なもの)。有形固定資産の勘定科目で決算には減価償却が必要。
一括償却資産 10万円以上20万円未満のものを買った時に使える固定資産の勘定科目。購入金額を3年で分割して減価償却(費用に算入)ができる。

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経費帳の書き方と仕訳方法

経費帳(経費明細帳)の書き方

経費帳(経費明細帳)とは経費科目(経費勘定)ごとに分けて仕訳を記載していく帳簿のことです。

経費科目は借方科目ですので、全て左側の借方に金額を記入していくようにします。経費の勘定科目が変わっても仕訳のパターンは同じですのでよく使うものをまとめておきます。

下記の例は経費科目の”消耗品費”について記帳したものです。

例:経費帳(消耗品費)
経費帳(消耗品費)の例

  • 相手科目には何で経費を支払ったのか「現金、未払金(クレジットカード支払いのこと)、普通預金」を記帳します。
  • 経費の支払い金額は全て借方欄に記載します。
  • 「残高」には使った経費金額を足していきます。

仕訳帳での経費科目の基本の仕訳

こちらは仕訳帳での経費勘定科目の仕訳方法(書き方)です。

借方(左側) 貸方(右側)
経費の勘定科目(消耗品費・交通費など) 現金・預金・未払金(クレジットカード)

経費の勘定科目を使った仕訳の場合、消耗品費や旅費交通費などの勘定科目は必ず「借方(左側)」に記入(入力)します。
そしてその相手科目(貸方)には現金や預金など、支払った手段の勘定科目を記入します。

経費の具体的な仕訳例

仕訳例1)
シャーペンなどの文房具を1,000円分現金で買った。

借方(左側) 貸方(右側)
消耗品費 1,000 現金 1,000

仕訳例2)
インターネット広告費用10,000円分ををクレジットカードで支払いした。クレジットカード代金は翌月の27日に銀行から引き落としで支払われる。

借方(左側) 貸方(右側)
広告宣伝費 10,000 未払金 10,000
(翌月の仕訳)
未払金 10,000
預金 10,000

仕訳例3)
家賃50,000が個人の普通預金口座から引き落としされた。仕事のスペースは10%で家事按分仕訳をしたい。

個人事業主の場合、個人の自宅の一部をを仕事スペースで使っている場合があります。
この場合は、仕事で使っている割合をだして、家事按分仕訳をする必要があります。
(例えば50㎡の自宅で、5㎡仕事で使っている場合は家賃の10%が経費に計上出来ます)

借方(左側) 貸方(右側)
地代家賃  5,000 事業主借 5,000

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自宅の一部を仕事として使っている場合の経理

個人事業主(自営業)の場合、自宅の一部を仕事スペースとして使っている場合があると思います。
この場合の経理は、個人で使っている割合と仕事で使っている割合をだし、仕事で使っている部分のみを経費に計上できます。

この割合を出して経費計算することを按分(あんぶん)といいます。

事業主の生活費と仕事で使う項目には、水道光熱費や地代家賃、駐車場、通信費などの科目あります。
適正な費用は必要経費として計上できます。

まず、自宅で使っている分と、仕事で使っている分の割合を計算して経費を計上します。

地代家賃ならまず仕事で使っているスペースの割合をだします。
仕事用に1/5使っているのなら、家賃の1/5を必要経費として計上できます。

自家用車を仕事と兼用で使っている場合も、仕事と自家用での使用率を出して、仕事の分(ガソリン代、駐車場代の一部、修理代など)が費用として計上できます。

按分(あんぶん)の計算方法

例)家賃が70,000円で、仕事スペースで自宅の1/5使っている場合
(※自宅の広さが50m2で仕事スペースを10m2としています)

この場合家賃の1/5を経費として計上することができますので、
家賃70,000×1/5=14,000
14,000円を地代家賃として仕訳をします。

経費になるもの・レシートや領収書の保管

業務に関連するものであれば経費になります。

消耗品や事務用品などの経費の上限は10万円(10万円以上のものは固定資産として計上)ですが、「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」で平成28年3月31日までは取得価額が30万円未満であればその年の経費として計上することができます。

またレシートや領収書は7年間保管する必要がありますので、年度ごとにファイルに綴じて保管するようにしましょう。

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